民訴法】これだけは外せない!「処分権主義」と「弁論主義」の基本
民事訴訟法を攻略する上で、必ずセットで理解しておくべきなのが**「処分権主義」と「弁論主義」**です。
どちらも「裁判の主導権を当事者が持つ」というルールですが、対象となるものが異なります。
1. 処分権主義(訴訟の「開始・対象・終了」を決める)
処分権主義とは、訴訟を始めるかどうか、何を審理の対象にするか、そして訴訟をいつ終わらせるかを当事者の自由な意思に委ねる原則です。
- 開始: 訴えがなければ裁判は始まらない(不告不理)。
- 対象: 原告が請求した範囲を超えて判決を出してはいけない(例:100万円請求しているのに「150万円払え」という判決はNG)。
- 終了: 訴えの取り下げや和解など、当事者がやめたい時にやめられる。
2. 弁論主義(判決の「基礎となる資料」を集める)
弁論主義とは、判決の基礎となる事実の主張や証拠の提出を、当事者の責任とする原則です。「裁判所が勝手に証拠を探してきてはいけない」というルールです。
これには、以下の「3つのテーゼ(命題)」があります。
- 第1テーゼ(主張責任): 当事者が主張しない事実は、裁判所は判決の基礎にできない。
- 第2テーゼ(自白の拘束力): 当事者間に争いがない事実(自白)は、そのまま判決の基礎にしなければならない。
- 第3テーゼ(証拠調べ): 争いのある事実に証拠を出すのは当事者の役割であり、裁判所が勝手に証拠を調べてはいけない。
3. 【一言比較】処分権主義 vs 弁論主義
混乱しないための覚え方はこれです!
| 原則名 | 何を決めるルールか? | キーワード |
| 処分権主義 | 訴訟の**「枠組み」** | 訴えの開始・請求の範囲 |
| 弁論主義 | 訴訟の**「中身(中身の材料)」** | 事実の主張・証拠の提出 |
まとめ:試験対策のヒント
行政書士試験では、この原則の「例外」が問われることがあります。
例えば、**「釈明権(裁判所が当事者に問い直すこと)」**は、弁論主義の行き過ぎを修正するための機能として重要です。
また、行政事件訴訟法では、公益上の必要がある場合に**「職権証拠調べ(弁論主義の例外)」**が認められることがあり、民事訴訟法との対比でよく出題されます。
