【民事訴訟法】コラム 訴額140万円の壁!第一審はどこから始まる?
民事訴訟を提起する際、最初にどこの裁判所に訴状を出すべきか。これを決めるルールを**「事物管轄(じぶつかんかつ)」**と呼びます。行政書士試験では、裁判所法と民事訴訟法の知識がクロスする部分です。
1. 結論:訴額140万円「超」なら地方裁判所!
裁判所法により、第一審の裁判所は以下のように明確に分かれています。
| 訴額(訴訟の目的の価額) | 第一審の裁判所 |
| 140万円を超える場合 | 地方裁判所 (裁判所法24条1号) |
| 140万円以下の場合 | 簡易裁判所 (裁判所法33条1項1号) |
注意ポイント!
試験で「140万円ちょうどの場合は?」と問われたら、それは簡易裁判所です。地方裁判所になるのは「140万円を1円でも超えた(140万1円〜)とき」です。
2. なぜ「140万円」で分かれているのか?
簡易裁判所は、比較的少額で身近なトラブルを、迅速かつ簡便に解決するために設置されています。
一方、140万円を超えるような高額な争いは、より慎重な審理が必要とされるため、原則として地方裁判所が担当することになっています。
3. 受験生がセットで覚えるべき「司法書士」の権限
行政書士試験の関連知識として、他士業の職域についても触れておくと理解が深まります。
- 認定司法書士が訴訟代理人になれるのは、**簡易裁判所の管轄(140万円以下)**までです。
- 140万円を超える訴訟では、弁護士でなければ代理人になれません。
4. 試験に出る「例外」と「合意」
「金額だけで決まるのか?」というと、実は例外があります。
- 不動産に関する訴訟:建物の明け渡しや土地の所有権争いなどは、たとえ訴額が140万円以下であっても、地方裁判所に訴えを提起することができます。
- 合意管轄(民事訴訟法11条):当事者同士があらかじめ「揉めたら〇〇地方裁判所(または簡易裁判所)でやろう」と書面で合意していれば、第一審の裁判所を決めることができます。
まとめ
- 140万円超 = 地方裁判所
- 140万円以下 = 簡易裁判所
この「140万円」という数字は、司法制度改革によって引き上げられた経緯(以前は90万円でした)もあり、法学の基礎として非常によく狙われます。
