【行政書士試験的】インフルエンサーの「決別・暴露騒動」を民法で読み解いたら、重要な契約論点の宝庫だった件
こんにちは!行政書士受験生の味方、当ブログ管理人です。
最近、SNSやネットのトレンドを賑わせている「インフルエンサーやビジネス系界隈のドタバタ決別劇」。 「また泥沼の暴露合戦が始まったなぁ…」と遠い目でタイムラインを眺めていたそこのあなた!
「これ、行政書士試験の民法で出そうじゃない?」
と思いませんでしたか?(※普通は思いません)
実は、ネットでよくある「言った言わない」「裏切られた」「暴露された」という騒動には、「意思表示の瑕疵」「契約の成立」「不法行為」など、行政書士試験の民法で超頻出の重要論点がこれでもかと詰まっているのです。
今回は、よくあるネットの炎上事例をベースに、試験に出る法律用語でサクッと解説します!
論点①:「一緒にビジネスをやろう」は契約成立か?(契約の成立と不法行為)
騒動の発端(あるいはこじれの原因)となりがちなのが、「一緒に新しい事業をやろう」「これだけ稼がせてあげるから、うちのグループにおいで」という、事前の口約束やSNSのダイレクトメッセージ(DM)でのやり取りです。
ここで思い浮かべるべきは、民法の「契約の成立」です。
民法第522条1項 契約は、契約の内容を示して行う申込みの意思表示に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
民法上、契約は原則として「口約束(口頭)」でも成立します。 「月〇〇万円の報酬で、このインフルエンサー業務をお願いします」「分かりました、やります!」となれば、きちんとした契約書面がなくても、その時点で契約は有効に成立するのが原則です。
💡 試験対策ポイント:契約締結上の過失
もし、「本気で契約を結ぶ気がないのに、思わせぶりな態度で相手を誘惑して他社との契約を諦めさせ、結局直前になって『やっぱり無しで』とハシゴを外した」という場合、何が問題になるでしょうか?
そう、判例法理である「契約締結上の過失」です。 まだ正式な契約が成立する前段階であっても、相手方に過大な期待を抱かせて不当に破棄した場合、信義則上、不法行為(民法709条)などに基づき、準備に要した費用などの損害賠償請求ができる可能性があります。
論点②:「言わされた」のか「自分の意志」か?(意思表示の瑕疵)
「実は裏で〇〇氏に脅されて、あんな動画を撮らされました…」 「関係性に上下があって、NOと言えない圧力をかけられていました…」
決別後の暴露動画でよく見るこのフレーズ。民法受験生なら、脳内にあの条文が浮かばなければなりません。
1. 強迫(民法96条)
もし「脅されて(強迫)」納得いかない契約書にサインさせられたり、不利益な意思表示をさせられていた場合、その意思表示は「取消し」が可能です。 強迫による取消しは、善意無過失の第三者にも対抗できる(民法96条3項の逆)という超重要論点もセットで思い出してくださいね。
2. 心理留保(民法93条)
「本当はそんなこと思っていないのに、その場のノリや配信のウケを狙って『次の企画で1000万円あげるよ』と言ってしまった」 これは「心理留保」の典型例です。
- 原則:有効(冗談であっても、言った通りに責任を負う)
- 例外:相手方が、それが冗談(真意ではないこと)だと「知り(悪意)」または「知ることができた(有過失)」ときは、その意思表示は無効。
「あの時の『稼がせる』という言葉は本気だったのか、それともただのリップサービス(心理留保)だったのか。私は本気だと信じていた(善意無過失)!」という主張のぶつかり合いは、実務でも試験でも熱いポイントです。
論点③:LINE流出と暴露!名誉毀損と損害賠償(民法709条・710条)
「裏でのやり取り」とされるLINEのスクリーンショットのSNS投稿や、過去のプライベートな情報の暴露。 ネットのエンタメとして消費されがちですが、法的にはゴリゴリの不法行為(民法709条)の領域です。
民法第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
💡 試験対策ポイント:財産以外の損害の賠償(慰謝料)
暴露によって企業のスポンサー契約が飛び、具体的な損害が出た場合はもちろん(財産的損害)、社会的信用を落とされたことによる精神的苦痛に対しても賠償を請求できます。それが民法710条(非財産的損害の賠償)、いわゆる「慰謝料」です。
さらに、名誉を毀損された場合は、裁判所は損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、「名誉を回復するにふさわしい処分」(新聞への謝罪広告の掲載など、SNS時代ならアカウントでの謝罪文固定など?)を命じることができます(民法723条)。
補足:もしこれに行政庁が絡んできたら…?(行政法への架け橋)
この手の騒動自体は民間人・民間企業同士の揉め事(民法)ですが、もしこのビジネスが「あまりに不適切な誇大広告」や「悪質な勧誘」を行っており、「消費者庁から業務停止命令(行政処分)を受けた」としたら…?
ここからは、配点の高い行政法の出番です!
- その処分を下す前に、行政庁は相手方に弁明の機会や聴聞を与えたか?(行政手続法・不利益処分)
- その処分に納得がいかないインフルエンサー側は、どこに訴えを起こすべきか?(行政不服審査法・行政事件訴訟法)
ひとつのネットニュースから、民法だけでなく行政法まで脳内リンクできたら、あなたの合格はすぐそこです。
まとめ:受験生よ、タイムラインを勉強に変えよ!
いかがでしたでしょうか? 一見、自分には関係のないネットの泥沼騒動も、行政書士試験のフィルターを通してみると、「生きた民法・行政法の教科書」に早変わりします。
「あの暴露は不法行為の要件を満たすかな?」 「あの契約の破棄は信頼利益の賠償になるのかな?」
そんな風に少し冷めた視点で(?)脳内シミュレーションをすることが、実は記述式の問題文を読み解く最高のトレーニングになります。
スマホを閉じて、今日も六法を開いて一歩前進しましょう! 合格目指して、ファイト!
(※本記事は、特定の具体的な事件を指すものではなく、ネット上で一般的に見られるトラブルの傾向をベースに、行政書士試験の対策用に再構成した架空の事例解説です。)
